こんばんは。登戸店です。
1か月ぶりのブログとなる鉄オタです。
12月になって特に夜は寒さが厳しくなってきました。いかがお過ごしでしょうか。
以前取り上げた首都圏各線の終電繰り上げですが、12月にもなると東急や小田急などの大手私鉄の各線も終電の繰り上げを情報が出揃いましたね。
↑以前取り上げた終電の話題はこちら。
・本日も店長の一言
「どっかの路線で3本のレールが並んでいるのを見たんだけど...あれって何...?」
この時点で第三軌条・三線軌条・ガードレールのどれかかなと思い、色々とほじくったところ三線軌条の事でした。ということで、秋田新幹線のケースを持ち出しつつ、三線軌条についてちょっと触れてみようと思います。
・三線軌条とは?
三線軌条とは、軌間の異なる2線が同一線路を走行する場合に用いられる敷設方法になります。日本では主に1067mmと1435mmの軌間が用いられており、様々な事情により、この2つの軌間の列車が同じ線路を走行しなければならない場合に三線軌条が必要となります。列車の建築限界の問題や架線・線路の摩耗が均等では無くなるなど色々とあるんですがね。
・秋田新幹線のケース
日本において、新幹線は高速走行を行うため標準軌である1435mmの軌間が採用されております。在来線は基本的に狭軌である1067mmが採用されています。
秋田新幹線は、東京~盛岡間を東北新幹線、盛岡~大曲間を田沢湖線、大曲~秋田間を奥羽本線を走行します。さて、ここで新幹線である秋田新幹線の車両はどのようにして在来線(田沢湖・奥羽本線)を走行するのか...?という疑問が出ます。
ということで、田沢湖線と奥羽本線は今まで狭軌であった軌間を標準軌に改軌しちゃいました。しかも1年という期間をかけて。改軌中は全列車運休*かつ大掛かりな工事でした。
*奥羽本線区間は元々複線だったので、単線のみ列車を運行し、もう一方の線路を改軌工事しました。
といっても大曲秋田間もそれなり距離があるのと、秋田新幹線はある程度の需要が見込める路線であったため、標準軌の線路がずっと単線だと本数が限られてしまうのです。そこで一部の狭軌区間に標準軌を組み込む「三線軌条」が取り入れられました。
そういうわけで山形新幹線が先の開業でしたが「ミニ新幹線」と呼ばれる在来線と同じ大きさの新幹線が誕生しました。
・三線軌条の始まりは意外なところに...。
でも路面電車と鉄道の乗り入れの為に作られた三線軌条を除く、鉄道のみの三線軌条の始まりは、cloud9町田店でよく使われるであろう「横浜線」だったんです。
日本全国を改軌する目的で、1917年に横浜線の橋本町田間において三線軌条および四線軌条の実験が行われました。この実験は好成績を収め、全国的な改軌のために予算が組まれましたが、当時の内閣がそこで総辞職...。その予算で赤字地方路線が多く建設されることになったが、国鉄破綻の原因となったのはお察しなんだ!
また関東では、箱根登山鉄道の湯本付近や京急逗子線でも三線軌条を見ることが出来ます。でも同じ三線軌条であっても、別の事情で敷設されているものになりますので、別の機会にでもご紹介できれば...(笑)
ということで、本日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。
またまた登場した際は、どうぞよしなに...。
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