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鉄オタがする海のお話。

こんにちは、登戸の鉄オタです。

 

最近は登戸の坂道オタがブログにて盛大に盛り上がっておりますが、とある当選が分かったその日、自分はスタジオ内を清掃していたのですが、背後から大声で

 

当たったあああああああ!!!!!!!!!!

 

と坂道オタクが暴発的入室をしてきました。ビックリ系に物凄く弱いビビリな自分は、腰を抜かして心臓バクバクとなり、当たっておめでとうという気持ちより

 

 

 

ふざけんな馬鹿野郎!!!腰いてぇ!!!

 

 

 

という気持ちが心の中では勝っておりました。当日は自身の腰痛が再発していたため、更に痛める結果となりました。登戸の鉄オタ、かなりのビビリです。

 

 

cloud9.hatenablog.jp

 

ということで前回の鉄オタは地球のお話でした。地球環境や温暖化の話題って意外と騒がれている割には、普段の生活の中で気にすることはほとんど無いぐらいような気もしています。正直なところ、地球温暖化についても本当の真実っていうのは無い気がするんですよね。とんでもないほどのド素人意見なので、気になる方はご自分で地球温暖化についてお調べください。色んな視点から、色んな根拠に基づいて様々な議論がなされておりますよ。

 

さて今回の鉄オタは、「海の話」でもして行こうかなと思います。

最近、こんなニュースを耳にしませんでしたか?

 

news.yahoo.co.jp

 

北海道における"赤潮"の発生に伴って、北海道の特産水産物であるサケやウニが大量死してしまい、被害総額が約80億円近くにのぼっているという悲惨な事態です。そんな大量死を引き起こしている赤潮とは一体なんのことでしょうか。また赤潮対策によって生じてしまったとされることを取り上げてみます。

 

 

赤潮ってなに?

赤潮とは海洋(内湾部が多い)や河川等において生じるプランクトンの異常増殖によって、海面および海中が赤色を呈する現象のことです。赤潮とは言うものの増殖しているプランクトンの種類によって、必ずしも赤色を呈するということではありません。この赤潮が生じることで、海洋の溶存酸素濃度DOの低下(=酸欠状態)や毒素の発生によって魚介類が物理的に呼吸が妨げられてしまい、最終的には死に至ってしまいます。また異臭などの原因にもなります。

この赤潮が生じる原因として、水中の富栄養化が大きな要因とされています。また干潟どの栄養塩・微生物・プランクトンを多く摂取する生物種の生息地である干潟などの減少や埋立・護岸工事による水域の流動性の低下も要因として挙げられます。

某農業アイドルが番組内で行っている"DASH海岸"というのが干潟を人工的に復活させて、豊かな海を取り戻そうとしていますね。干潟には微生物やアサリなどの貝類の生息による湾内の水質浄化作用が期待でき、実際に人工的な干潟の生成や保全活動などが行われています。

 

 

・「死の川」:多摩川

海洋の富栄養化は、河川から流れ込む栄養塩類が主な原因となることが多く、日本では経済成長と共に悪化する生活排水を処理するため、下水排水の基準厳格化を行いました。少しちょっと話が逸れます...。

急速な高度経済成長期に近代的な家電の普及に伴い、家庭用洗剤が河川で泡立ち、トイレの排水がそのまま流れ込むなんていう今では想像のできない事が起きていました。

登戸店の裏を流れる多摩川がその代表格であり、「死の川」とも呼ばれていました。豊富に生息していた生物種は水質悪化によって棲めなくなり、多くの生物種がいなくなったことで多様性も失われてしまい、水質が著しく悪い生活排水が河川に流れ込み、そのまま海に流出していました。そして未処理の生活排水などには、窒素やリンなどの栄養塩類が多く含まれ、海の富栄養化をもたらしていました。

そんな死の川であった多摩川ですが、いまでは多くのアユが毎年遡上するし、良質な川魚が生息するまでに水質が改善されました。高度成長期では10%に満たなかった下水道の普及が進み、現在の多摩地域(多摩川流域)では99%の普及率を誇ります。厳格に定められた基準値内に処理された生活排水によって、多摩川は再び多くの生物種が生息する多様性のある河川環境を取り戻したのです。

生活排水も「水源」 多摩川はこうして復活した|NIKKEI STYLE

↑こちらもどうぞ。

 

 

・栄養塩類を取り除けるだけ取り除けば良いのか?

ということは、流れ込んでくる栄養塩類は少ない方が良いのか?とも思いそうな前述の話題。実際に現代の技術では、現在の処理以上に厳密に窒素やリンを取り除く事が可能です。しかし高コストであることで下水維持費が高騰してしまうこともありますが、実際は栄養塩類を取り除けば取り除くほど環境や生物にとって良いという訳ではありません。

 

生物の食物連鎖(例:水系)は

生産者植物プランクトン・水草)→ 一次消費者(動物プランクトン・水生昆虫・微生物)二次捕食者(小型魚類等)三次・高次消費者(大型魚類・陸生動物等)

という流れになっています。

 

ここで生産者は何を栄養にしているのかというと、光合成による生成は勿論のこと、水中に溶けている栄養塩類を取り込んで自らを成長させていきます。簡単に言えば、取り除けるだけ取り除くと今度は貧栄養化をもたらし、生産者や栄養塩類を取り込む貝類等の減少を招くということが考えられます。そして生産者が減少すれば、消費者は消費物が減少し、最終的には我々人間(高次消費者)に影響が出ます。

この栄養塩類は我々の生活排水だけからではなく、豊かな森林から分解された腐葉土などから出た栄養分が地下水などの通じて河川に流れ込んでおり、森林伐採や開発によって森林が失われることで、山林からの栄養塩の供給が減少してしまい、海洋産物に影響が出ることもあります。つまり、山・川・海の物質循環は一体的に考えなければなりません。

例えば三陸の方のカキ養殖では、カキのために植樹が行われたりするぐらいなんです。手入れがされなくなってしまった森林からは豊かな栄養が流れず、赤潮を発生させるプランクトンが優位となってしまい、赤潮の発生・赤いカキが生育してしまったということがありました。

森は海の恋人:東北農政局

↑こちらもどうぞ。

 

 

・排水基準値の厳格化によって意外なところにも影響が...

瀬戸内海では、1960-70年代に他場所と同様に赤潮が頻発しており、その事から厳格に定められた基準値によって下水処理を行いました。その結果、月日を経て水質は劇的に改善し、透明度も素晴らしい状態となりました。その反面、瀬戸内海で盛んに行われている海苔の色落ち(黒っぽい色から緑色っぽくなってしまう)という影響が出てしまいました。またプランクトンを捕食する小型魚類や貝類にも影響が出ていると考えられていますが、これは乱獲による影響もあるのではという指摘が出ています。

瀬戸内海は潮流が強いものの、基本的には穏やかかつ豊かな漁場で閉鎖的な内海であるが、外部海洋との交流が少なく、排水基準値が厳格化されたことで流入する栄養塩類の減少によって、海苔の生産に大きく影響を与えてしまったと考えられます。つまり、海苔の着色に必要な栄養塩類が不足してしまったのですが、瀬戸内海における海苔の養殖は全国生産の3-4割を誇る養殖地であり、直ちに改善する必要がある問題として浮上しました。

美しく透明な瀬戸内海は、とても綺麗で景観としても素晴らしいのです。しかし、出来る限り綺麗にしていく考え方から、必要に応じた状態に保全・管理・維持していく考えへ移行しました。このことは日本各地において重要な事例として取り上げられ、適切な維持と保全が生態系と我々の経済生産を上手く成立させるために日々研究が続いています。

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養殖ノリ色落ち防止 県、今冬から実験|徳島ニュース|徳島新聞電子版

 

なぜ色落ちが問題になるのかというと、海苔は色落ちすると等級が低くなってしまい、逆に色が濃いほど等級が上がります。たしかそのはず...。

 

一番最初に引用した北海道の件を見てみると富栄養化が原因なのか...?というところになりますが、富栄養化は一つの要因に過ぎないので、様々な要因が絡み合って発生するものなので急速な対応が望まれます...。

 

 

なんか長過ぎた。すいません。

 

 

さてさて...

今日は海のお話でした。気になる方はいろいろ調べてみて下さい。

 

寒くなってきたので暖かくするんやぞ!!!!

 

ではまた!